航空機観測推進室の役割

航空機観測推進室では将来の地球環境の変化を予測するため、わが国初の地球観測専用の航空機を導入し、観測研究・機器開発・人材育成を推進します。

現在、地球温暖化・環境変化が急速に進行し、台風・集中豪雨が激甚化するとともに、食糧生産などの人類の社会基盤が大きく揺るがされつつあります。 このような状況下で、気候・地球システム科学研究の最大目標は、さまざまな地球科学分野の観測・知見を統合し、将来の地球気候・環境を予測することでありその成果を社会に提供することです。

気候予測において用いられている気候・環境モデルは温室効果機体の濃度やエアロゾルの化学組成などのミクロ量の計算に基づき温度分布や放射量を計算しているため、 人工衛星では捉えられないこれらのミクロ量の観測が予測精度向上の鍵となります。これらのミクロ量を広域かつ高度分布まで含めて測定できるのは航空機観測だけであり、 航空機観測は気候・地球システムの本質の理解と将来予測研究のブレークスルーを実現するものです。

本計画では、わが国初となる地球観測専用の航空機を導入し、10年間にわたり観測研究・機器開発・人材育成を実施します。世界トップレベルの観測技術を持つ日本の強みを活かし、 いまだに世界の国々が実現できていないミクロ量・素過程の理解に基づいた気候・地球システムの理解という地球科学のパラダイムシフトを目指します。 日本の先端技術で開発されている無人機による地球観測も推し進め、理学と工学を融合した新しい学問分野を創出します。

本計画では特に、人為的な環境変化が急激に顕在化しているにも関わらず、航空機観測の空白域となっているアジアと北極に重点を置いた観測研究をアジア諸国との研究交流を進めながら展開し、 得られた科学知見の提供により国際的な適応・緩和策の施策に貢献します。 また、国内の台風・集中豪雨の予測精度向上、地震・火山などの災害状況把握の迅速化により、わが国の防災・減災に貢献します。 これらの研究により、人材を育てるとともにSDGsへの貢献、すなわち地球科学の社会的な使命を果たします。

飛翔体観測推進センター

セミナー情報

セミナースケジュール

2024年
日時
2024年11月26日
内容
ドローン講習会体験感想の内容
講演者
後藤悠介
名古屋大学 宇宙地球環境研究所 気象学研究室

第30回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2024年10月29日
タイトル
JAMSTECが実施したパラオ域航空機ドロップゾンデ観測の実施プロセス
講演者
茂木耕作
JAMSTEC

第29回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2024年9月24日
タイトル
台風の航空機観測を用いた諸研究:データ同化、内部構造、強度解析
講演者
伊藤耕介
京都大学 防災研究所

第28回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2024年7月30日
タイトル
空挺LiDARによる考古学的遺跡調査ーミクロネシア世界遺産ナンマトル遺跡と佐賀県吉野ヶ里遺跡(arcAstroVRシステムの応用)について
講演者
後藤明
南山大学人類学研究所特任研究員
長岡拓也
NPOパシフィカルネサンス主監

第27回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2024年6月25日
タイトル
小型大気環境計測器の開発と運用
講演者
岡本渉、山﨑高幸
東海国立大学機構統括技術センター 計測制御技術支援室 観測技術グループ
タイトル
ドローン国家資格(二等)取得体験談
講演者
吉村僚一
名古屋大学 宇宙地球環境研究所

第26回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2024年4月30日
タイトル
豪雨の予測精度向上のためのドローン観測
講演者
瀬古 弘
気象研究所 気象観測研究部

第25回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2024年2月27日
タイトル
JAXA実験用航空機の紹介
講演者
吉村 僚一
超高解像晴天乱気流LESの旅客機フライトデータを用いた検証

第24回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2024年1月30日
タイトル
JAXA実験用航空機の紹介
講演者
成岡 優
JAXA 航空技術部門設備技術研究ユニット飛行試験設備チーム

第23回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2023年12月26日
タイトル
黄砂・煙霧によって運ばれるバイオエアロゾルの高高度観測
講演者
牧 輝弥
近畿大学 理工学部 生命科学

第22回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2023年11月28日
タイトル
成田空港における水平ロール渦に伴う低層ウインドシア
講演者
吉野 勝美
元全日本空輸株式会社

第21回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2023年10月31日
タイトル
西部北太平洋上空における鉱物ダスト等のエアロゾルの航空機観測
講演者
大畑 祥
名古屋大学 宇宙地球環境研究所

第19回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2023年7月25日
タイトル
ドローンを用いた気象観測の進展
講演者
猪上 淳
国立極地研究所

第18回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2023年6月27日
タイトル
航空機の脱炭素化に向けた代替燃料(SAF・水素)適用研究事例の紹介
講演者
岡井 敬一
JAXA

第17回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2023年5月30日
タイトル
未来の学術振興構想への航空機観測の提案について
講演者
高橋暢宏
名古屋大学 宇宙地球環境研究所

第16回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2023年4月25日
タイトル
ドロップゾンデを用いた水蒸気量の水平・鉛直断面観測の概要と解析結果
講演者
篠田太郎
名古屋大学 宇宙地球環境研究所

第15回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2023年3月28日
タイトル
My field experiment on aviation observation of Meteorology
講演者
Prof. Po-Hsiung Lin (林博雄教授)
国立台湾大学

第14回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2023年2月28日
タイトル
東海国立大学機構航空宇宙研究教育拠点での名大・岐阜大の連携について
講演者
砂田茂
名古屋大学工学研究科附属フライト総合工学教育研究センター長

第13回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2022年12月27日
タイトル
航空機リモートセンシングによる陸域・沿岸生態系の観測
講演者
小林秀樹
JAMSTEC

航空機観測 研究集会

オンラインで研究集会を行いました。

日時
2022年12月6日
タイトル
2022年度「航空機観測による気候・地球システム科学研究の推進」 研究集会

第12回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2022年11月1日
タイトル
航空機搭載型ライダーによる乱気流計測と動揺低減技術
講演者
菊池亮太
JAXA

第11回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2022年9月27日
タイトル
ヘリコプターを利用した上空大気観測 ー過酸化水素およびホルムアルデヒド濃度の測定を中心にー
講演者
渡辺幸一
富山県立大

第10回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2022年7月26日
タイトル
定期航空便を用いた都市・植生の分光観測
講演者
久世暁彦
JAXA

第9回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2022年6月28日
タイトル
UARMSおよびQTWのご紹介および機体から地上局への気象情報統合・自動飛行計画技術
講演者
河野敬・村岡浩治
JAXA

第8回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2022年5月31日
タイトル
NICTにおける航空機搭載合成開口レーダーの開発について
講演者
児島正一郎
NICT

第7回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2022年4月26日
タイトル
エアロゾル・雲・降水研究における航空機観測の役割(再考)
講演者
村上正隆
名古屋大学 宇宙地球環境研究所

第6回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2022年3月22日
タイトル
航空機を用いた台風の観測
講演者
山田広幸
琉球大学

第5回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2022年2月22日
タイトル
ダイアモンドエアサービス運航事業のご紹介
講演者
天廣慎一
ダイアモンドエアサービス

第4回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2022年1月25日
タイトル
民間航空機を利用した大気中温室効果ガスのグローバル観測
講演者
町田敏暢
国立環境研究所

第3回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2021年12月21日
タイトル
航空機によるエアロゾル観測
講演者
小池真
東京大学大学院理学系研究科

第2回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2021年11月30日
タイトル
マスタープラン2020とその後の活動について
講演者
高橋暢宏
名古屋大学 宇宙地球環境研究所

第1回航空機セミナー

オンライン講演を行いました。

日時
2021年10月26日
タイトル
2021年台風16号の航空機観測
講演者
坪木和久
名古屋大学 宇宙地球環境研究所