バーチャルラボラトリー(VL)とは

この研究計画は、旧名古屋大学地球水循環研究センター(HyARC)現在は名古屋大学宇宙地球環境研究所(ISEE)、旧東京大学気候システム研究センター(CCSR) 現在は東京大学大気海洋研究所(AORI)千葉大学環境リモートセンシング研究センター(CEReS)東北大学大気海洋変動観測研究センター(CAOS)が「地球気候環境研究の連携に関する大学附置研究センター協議会(平成20年度幹事校:千葉大学)」を設けて内容を検討し、大学間連携研究として申請を行い、平成19年度概算要求で認められました。 「地球気候系の診断に関わるバーチャルラボラトリー」(VL)は2014年3月で7年間のプロジェクト期間を終了しましたが、VLで培った活動は宇宙地球環境研究所飛翔体観測推進センターに設置された地球水循環観測推進室で引き継いでいます。

この研究は、温暖化など大きなストレス下にある地球気候系の診断を行うために、気候・環境研究に関わる他の大学附置研究センターと協力してバーチャルラボラトリー(VL)を形成し、各センターの特色と研究資産を活かした 研究・教育を分担・連携して行うものです。すなわち、温暖化物質、エアロゾル・雲の微物理量、植生指標、雲・降水系の構造に関するデータをそれぞれのセンターが提供し、それを領域モデルや全球モデルによって解析するシステムを確立し、温暖化や水循環のモデリング精度を向上させるとともに、現場教育を通して当該 分野の若手研究者の育成を図ります。連携によるシナジー効果によって、気候系の診断方法の確立をはかり、事業全体として温暖化現象の解明などの重要課題に取り組み、地球温暖化イニシアチブ、水循環イニシアチブ、地球観測統合システム(GEOSS)等の我が国の重点課題に貢献します。VLパンフレットPDF版(2,295kb)

名古屋大学宇宙地球環境研究所飛翔体観測推進センターでは、地球水循環観測推進室を設け、主に雲・降水に伴う水収支解析を担当します。具体的には、当センターで開発を進めてきた雲解像モデルCReSS(Cloud Resolving Storm Simulator)と、水循環観測マルチパラメータレーダー(平成19年導入)を用いた、水収支解析観測データ同化システムを作成します。さらに雲・降水を対象とした各種観測データ、データ同化解析結果、及び気候モデル計算結果の比較解析を通して、本研究で最終的にめざす気候系の診断方法の確立を目指します。
各大学の取組など詳しくはパンフレットをご覧ください。(VLパンフレットPDF版)